今後登録を求められる場面が増える可能性も!?
建設キャリアアップシステム(CCUS)は、建設現場で働く技能者一人ひとりの就業実績・履歴、資格などを登録し、建設業界全体をネットワーク繋げ、技能の公正な評価や工事の品質向上、現場作業の効率化へと繋がるシステムです。
建設業界を取り巻く、少子高齢化や人手不足といった課題解決に向けた取り組みの一環になると思います。
建設キャリアアップシステムの概要
概要は上記の「建設キャリアアップシステムの基本的な仕組み」にあるように
- システムへの事前登録 「事業者登録」「技能者登録(従業員)」それぞれの登録が必要になります。
- 現場での運用 元請が現場登録をして、カードリーダー(建レコ)の設置をする。
- 技能者は現場の入退場時にキャリアアップカードをカードリーダー(建レコ)にタッチして情報を蓄積させる。
このような一連の流れで運用されます。
建設キャリアアップシステム登録について
先述にもありますが、建設キャリアアップシステムには事前登録が必要となります。
①事業者が 事業所情報システムに登録
建設キャリアアップシステムのホームぺージから登録を行い、
- 確認書類の準備する。
- 登録申請する。
- 登録料の支払いをする。
- 事業者ID 管理者IDが発行される。
②技能者が 情報の登録
建設キャリアアップシステムのホームぺージから登録を行い、
- 確認書類の準備し、申請用IDの取得をする。
- 登録申請する。
- 登録完了通知、技能者ID通知のメールを受信。
- キャリアアップカード受領
利用するために必要な物
- 事業者ID、技能者ID。
- 現場運用マニュアル。
- カードリーダー(建レコ)。
- パソコンまたipadなど。
建設キャリアアップシステムのメリット
建設キャリアアップシステム(CCUS)に登録運用することによって様々なメリットがあります。技能者はもちろん、専門工事業者や工事元請にも様々なメリットがあります。
1, 技能者から見たメリット
- 建設キャリアアップシステムの情報を活用した能力評価と、レベルごとの年収などの目安を明確にし、賃金水準の相場を形成させる。
- 現場や勤務先が変わっても、自らの能力や経験(就業履歴)が客観的に証明できる。
2, 専門工事業者から見たメリット
- 雇用する技能者数や保有する資格、また社会保険の加入状況等が見える化され、取引先からの信頼が得やすくなる。
- 技能者の能力評価と連動した、施工能力(4段階評価)の見える化。
- 出面管理のIT化、賃金や代金支払いの根拠となる資料として活用。
3, その他のメリットとして
- 初めて仕事する業者や技能者の実力や資格などの確認がスムーズに出来る。
- 作業の進捗状況の確認や支払いの適正化など、現場管理の効率化につながる。
- 従業員名簿の作成、建退共の証紙受払・貼付等の作業簡素化、ペーパーレス化も可能。
- 増える外国人労働者の資格などの確認がより簡単に出来るように。
このようなメリットは、建設業界が目指している
- 技能者の処遇改善、賃金アップ
- 次世代の担い手の確保
- 若い世代への建設業に対するイメージアップ
- 施主に対する価格交渉アップ
- より透明性の高い業界へ
このような未来を実現させる為に、様々なメリットを打ち出してきています。
もちろん、今後もメリットは増えていくことが想像できます。
建設キャリアアップシステム(CCUS)の費用とは
建設キャリアアップシステムを利用するには、事業者の登録料・使用料、そして技能者の登録料が必要となります。
事業者の登録料・利用料と報酬費用
事業者には以下の登録料・利用料が必要となります。
- 事業者登録料(5年ごと)
- 管理者ID使用料(毎年)
- 現場利用料
事業者登録料(5年ごと)と報酬
資本金 | 新規・更新 | 報酬(税込) | 合計 |
一人親方 | 0円 | 33,000円 | 33,000円 |
個人事業主 | 6,000円 | 33,000円 | 39,000円 |
500万円未満 | 6,000円 | 38,500円 | 44,500円 |
500万円以上~1,000万円未満 | 12,000円 | 44,000円 | 56,000円 |
1,000万円以上~2,000万円未満 | 24,000円 | 49,500円 | 73,500円 |
2,000万円以上~5,000万円未満 | 48,000円 | 55,000円 | 103,000円 |
5,000万円以上~1億円未満 | 60,000円 | 66,000円 | 126,000円 |
1億円以上~3億円未満 | 120,000円 | 99,000円 | 219,000円 |
3億円以上~10億円未満 | 240,000円 | 110,000円 | 350,000円 |
10億円以上~50億円未満 | 480,000円 | 110,000円 | 590,000円 |
50億円以上~100億円未満 | 600,000円 | 110,000円 | 710,000円 |
100億円以上~500億円未満 | 1,200,000円 | 110,000円 | 1,310,000円 |
500億円以上 | 2,400,000円 | 110,000円 | 2,510,000円 |
管理者ID利用料(毎年)
ID数 | 料金 |
1つ | 11,400円 |
※一人親方は、2,400円/年
※管理者IDの取得により、事業者情報の管理、現場の登録、技能者情報の閲覧、帳票出力が可能
現場利用料
就業履歴回数 | 料金 |
1回 | 10円 |
※月ごとにまとめて元請の登録責任者に請求
(現場ごとの利用状況等を登録責任者は閲覧可能)
※現場に入場する人日単位で課金
※就業履歴回数➡就業履歴情報の登録回数
技能者の登録料・報酬
申請形式 | 登録料 | 報酬(税込) (一人当たり) |
合計 |
インターネット 簡略型 | 2,500円 | 22,000円 | 24,500円 |
インターネット 詳細型 | 4,900円 | 22,000円 | 26,900円 |
認定機関書面申請 詳細型 | 4,900円 | 22,000円 | 26,900円 |
※カードの有効期限 60歳未満:10年 60歳以上:15年
費用一例
資本金300万円・従業員5名の場合(詳細型) | ||
事業者登録料 | @44,500円 | 44,500円 |
技能者登録料 | @26,900- × 5人 | 134,500円 |
合計 | 179,000円 |
資本金1,000万円・従業員10名の場合(詳細型) | ||
事業者登録料 | @73,500円 | 73,500円 |
技能者登録料 | @26,900- × 10人 | 269,000円 |
合計 | 342,500円 |